「第3回全国提案型施業事例発表会」の様子と結果

開催日時:平成22年2月9日(火)10:00~17:00
開始場所:国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟小ホール

提案型集約化施業の普及・実践を目的として、森林組合等の林業事業体が、森林所有者に所有林の将来ビジョンと、現在必要な路網を含めた施業内容及びその事業収支を明示した提案を行い、個々の所有者の森林をとりまとめ、一体的な施業を行う技術者の人材育成を目的とした「森林施業プランナー育成研修」も、今年度で3巡目が終了いたしました。
これまでに研修に参加した団体は379組合、44林業事業体であり、都道府県森林組合連合会職員や都道府県職員なども含めた研修修了者は730名にのぼり、各地で取り組みが進められ、研修の成果が見え始めてきた状況です。
本事例発表会では、各地を代表する林業事業体の特徴的な取組事例や、都道府県森林組合連合会や行政の協力・支援事例の紹介、更には全国12のブロックの代表林業事業体によるポスターセッション形式による取組事例報告等を行い、提案型集約化施業の推進に向けた様々な方法について、検証、共有いたしました。

◎スケジュールと概要

●挨拶
主催者を代表して、全国森林組合連合会代表理事会長の林正博氏(写真左)と、来賓の林野庁長官の島田泰助氏よりご挨拶並びに森林施業プランナーへの期待を述べられました。

●3年間に渡る森林施業プランナー育成研修の実績と成果
森林施業プランナー育成研修の目的と必要性の再確認と、3年目の参加状況や取り組み内容、見えてきた成果や課題等について、全国森林組合連合会 林政・組織部の熊谷晃氏より説明がありました。

研修参加組合と都道府県によるサポート事例発表

1)長野県 松本広域森林組合
ステップアップ研修に、上司と作業班長と共に参加したことで、組織として提案型集約化施業に取り組むことが出来たこと、更には組合改革にも大きく繋がることになったことをポイントに発表。

2)北海道 苫小牧広域森林組合
組合内部や下請け業者との連携を密にし、作業工程や進捗状況をこまめに確認、把握、共有することで、適確な改善策を構築することができるようになったことをポイントに発表。

3)岩手県 遠野農林センター
森林経営プランの内容を職員全員が理解・共有し、課題の認識や対策の検討に全員で取り組める体質になることを目標に、「かっぱ塾」なる勉強会を毎月実施してきたことで得られた成果をポイントに発表。

4)高知県 森づくり推進課
収益の確保と競争力を持った経営能力、マネジメント能力の高い事業体になること、そしてその事業を支える職員を養成することを目指す、高知県独自の研修内容をポイントに発表。

質疑応答
森林施業プランナー育成研修の講師でもある三菱UFJリサーチ&コンサルティングの相川高信氏をコーディネーターに、松本広域森林組合、苫小牧広域森林組合、岩手県遠野農林センター、高知県森づくり推進課の各事例発表者に対する来場者からの質疑応答を実施し、それぞれに工夫した点や今後の抱負等について探りました。

ポスターセッション

平成21年度の基礎研修に参加した、全国の各ブロックを代表する12の森林組合が作成した『提案型集約化施業取り組み報告ポスター』を基に、来場者との意見交換や情報交換を行うポスターセッションが行われました。

ポスターセッション表彰
『提案型集約化施業取り組み報告ポスター』と、それぞれのポスターセッションの内容を勘案して、3つの森林組合に以下の賞が贈られました。

1)デザイン賞/受賞団体:兵庫県 北但西部森林組合
・ポスターのつくり方、取り組みのわかりやすさ、演出、表現方法等が非常に工夫され、特にデザイン性に富んだ作品を作成した団体に贈られる

2)インパクト賞/受賞団体:群馬県 利根沼田森林組合
・ポスターセッションに熱心に取り組まれ、様々な方と積極的に議論し、多くの方々に強い印象を与え、特にすばらしいプレゼンテーションを行った団体に贈られる

3)全国提案型施業定着化促進部会賞/受賞団体:北海道 そらち森林組合
・研修の成果が良く伝わり、また今後の課題を明確化し、それに対し計画的かつ着実に取り組んで行こうとしていることが伝わるプレゼンテーションを実施していた団体に贈られる

基調講演
昨年秋まで、全国提案型施業定着化促進部会の委員で講師としてもご指導いただいた、現内閣官房国家戦略室 審議官である梶山恵司氏より、『森林・林業再生プランと現在の検討状況について』というテーマで講演していただきました。

パネルディスカッション
「提案型集約化施業を未来に繋げる」というテーマで、高知県香美森林組合組長の長野島常稔氏、岩手県釜石地方森林組合参事の高橋幸男氏、さらには、三重県森林組合連合会の落合斉氏と宮崎県森林組合連合会の長友孝文氏の5名をパネリストに、また全国部会の講師でもあります株式会社フォレスト・ミッション代表取締役の坪野克彦氏をコメンテーターに迎え、全国森林組合連合会の富山洋氏のコーディネートによるパネルディスカッションを行いました。

今後に向けて
これまでの研修と本会をふりかえり、主催者を代表して、全国森林組合連合会常務理事の梅野博之氏より、新たな森林・林業再生に向けた思いを込めて、“今後に向けて”のメッセージを送りました。

シュプレヒコール
閉会に向けて、森林・林業の再生に向けた意志や決意を参加者全員で確認・共有するシュプレヒコールを、岩手県森林組合連合会の千田健哉氏の掛け声に合わせて行いました。