「第4回全国提案型施業事例発表会」の様子と結果

開催日時:平成23年1月27日(木)10:00~16:00
開始場所:国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室

森林組合等の林業事業体が、森林所有者に対し、所有林の将来ビジョンと現在必要な路網を含めた施業内容及びその事業収支を明示した提案を行い、個々の所有者の森林をとりまとめ、一体的な施業を行う「提案型集約化施業」の普及・実践を目的に、その主たる実践技術者である「森林施業プランナー」を育成する事業を平成19年度から開催し、今年度で4巡目が終了いたしました。
今年度は、「施業集約化・供給情報集積事業」によるステップアップ研修に加えて、「森林を活かすプランナー育成サポート事業」や、農林中央金庫の支援による「J-プランナー研修」が開催され、森林施業プランナーの育成の幅がさらに拡がりました。
これまでに基礎的研修を修了した団体は434組合、56林業事業体となり、また、「森林・林業再生プラン」において、森林施業プランナーの位置づけがより明確なものになりました。

他方、研修後に各地で提案型集約化施業を実践していくためには、森林施業プランナーがさまざまな課題を乗り越え、解決していく必要がありますが、中には一人では解決困難な課題も多くあります。
そこで、本事例発表会では、森林施業プランナーをはじめとする実務者からの事例発表並びに様々な課題をテーマとしたワークショップを実施し、これからの森林施業プランナー像を明らかにするとともに、課題解決に向けたヒントや方向性、ひいては提案型集約化施業の推進に向けた様々な方法について、検証、共有いたしました。

◎スケジュールと概要

●挨拶
主催者を代表して、全国森林組合連合会専務理事の梅野博之氏(写真左)と、来賓の林野庁林政部長の末松広行氏よりご挨拶いただきました。

4年間の研修実績と成果、これからのプランナー像について
森林施業プランナー育成研修の4年間の実績、並びに取り組みの中で見えてきた課題、そしてこれからの森林施業プランナー像について、全国森林組合連合会 林政・組織部の本多孝法氏より説明がありました。

取組事例発表の冒頭解説
取組事例発表の冒頭にあたり、森林・林業再生プランにおける森林施業プランナーの位置付けと役割、森林経営計画(仮称)の作成、並びに森林施業プランナーの増員と能力向上等について、林野庁経営課の古市真二郎氏より説明がありました。

森林組合の取組事例発表
平成18年度に実施されたJ-フォレスター研修に参加し、中国地区のモデル組合としてこれまでどのように提案型集約化施業に取り組んできたかについて、広島県三次地方森林組合の貞廣氏に紹介いただきました。

林業普及指導員のサポート事例発表
岐阜県の健全で豊かな森林づくりプロジェクト『森プロ』をモデルとした、白川町森林組合における提案型集約化施業の推進支援事例について、岐阜県可茂農林事務所の高井和之氏より発表いただきました。

テーマ別ワークショップの開催
これまでの4年間の森林施業プランナー育成研修、更には各現場に帰ってからの取組みを通じて出てきた、提案型集約化施業がなかなか進まない課題を以下の4つのテーマに大きく区分し、森林施業プランナー他より、具体的な課題提案をいただきながら、研修講師、有識者、コンサルタント等様々な方々を交え、会場来場者にも自由に参加いただけるワークショップを開催し、課題解決のヒントや方向性、具体的取組みにおける工夫点等を検討、意見交換致しました。

<ワークショップテーマと各検討事項>

テーマ 検討事項
(1)団地設計・境界確認 地域による「施業団地」の違いと取組み、事例、所有者情報整理、境界確定ポイント
(2)プラン作成・施業提案 提案書に求められる機能、現場への連絡方法、データの集め方、施業提案の工夫
(3)作業道・作業システム・森づくり 地域による林況・地形の違いと目指す森づくり・道づくり・作業システム、調査の精度
(4)提案型施業と経営 組合・事業体の経営における提案型施業の位置づけ、プランナー業務の収益性、専属プランナーの可能性、組合規模での違い、木材販売

今後に向けて
最後に主催者を代表して、全国森林組合連合会参事の肱黒直次氏より、新たな森林・林業再生に向けた思いを込めて、“今後に向けて”のメッセージをいただきました。